アーユルヴェーダは、よくお婆ちゃんの知恵袋なんて言い方をされたりします。

それはとても幅広い知識を持った、そして100歳どころじゃすまないような超ド級の長寿のお婆ちゃんかもしれませんね!

でも、おばあちゃんの知恵袋という方便も、あながち嘘ではありません。

それは、アーユルヴェーダが私たちの生活に根付いた叡智だからです。
アーユルヴェーダは、特別な知識を持ったドクターやセラピストだけが使う魔法ではありません。
誰もが、身近にできること、それがアーユルベーダです。

アーユルヴェーダのお薬って、なんだか難しそう?

アーユルヴェーダでは、この世にあるものは全て薬になる、という考え方があります。
特別な薬効を持つ薬草や鉱物だけが薬なのではありません。
私たちが普段口にする食事も、薬になると考えます。

同時に、使い方によっては毒にもなり得ます。

例えば、ハチミツ。

天然のハチミツは、オージャス(生命力)を増やす自然のお薬。

しかし、そのハチミツに熱が加わると、最も体から排出しにくいアーマ(毒素)の一つになります。

健康にいい食べ物だ!とブームになるような、“スーパーフード“と言われる食べ物でも、ちゃんと消化ができていなければ未消化物となり、アーマ(毒素)になります。

アーユルヴェーダの製剤法の基本原則の理解を深めることは、アーユルヴェーダのお薬の効果を最大限に引き出すことにつながるのです。

アーユルヴェーダの製剤法の基本原則

जग  येवमनौषधं

न  कि  चत ्  व यते   यं वशात ् नानाथ योगयोः १०

アシュタンガフリダヤー 9/10

この世に存在するもので、薬にならないものはない。それぞれの薬に関する知識と目的を十分に理解することが、それらが薬として効果を発揮させるためには必要である。

そんなアーユルヴェーダのお薬の理解のためには、まずアーユルヴェーダの製剤法の基本原則として以下の5つがあげられます。

  1. Paribhasha(Definitions):製剤法で使われる専門用語の理解
  2. Man (weights&Measures):製剤に必要な薬草の量、軽量方法の理解
  3. Panchavidha Kashaya kalpana(Five types of processings):5つの基本製剤法
  4. Ras Guna virya vipaka prabhav(Five therapeutic mode of action):薬草の持つ効能の理解
  5. Anukta or visheshokta(un said or specially said):詳細についてわかっていないこと、気をつける点の理解

中でも、Panchavidha Kashaya kalpanaはアーユルヴェーダの製剤法として基本となる5つの製剤法です。

アーユルヴェーダという伝統医学の誇る製薬法とは、どんなイメージがありますか?

もしかしたら、何種類もの薬草をぐつぐつ煮出して、オイルと混ぜて、なんてイメージがあるかもしれません。

基本の製薬法はとてもシンプルです。

絞る、すりおろす、煮詰める、浸出させる(温、冷)の5つです。

例えば、日本でも鰹の薬味といえば!の「生姜のすりおろし」もれっきとしたお薬です。

誰もが、簡単に、すぐに、作れて、かつ摂取量が多くなく、効果が高い、これがこの基本製法の特徴です。

どうでしょう?

ちょっとアーユルヴェーダが身近に感じられませんか?

おすすめ記事

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です