アーユルヴェーダとヨーガの関係とは?


アーユルヴェーダとヨガは姉妹関係にあると言われるほど、深い関係にあります。それは、アーユルヴェーダとヨーガどちらもヴェーダ哲学の影響を受けているというだけではありません。

ヨーガはサンスクリット語の「Yuj=つなぐ、結びつける」が語源となり、心と体をつないでバランスをとることに重きをおいています。心と体のバランスをとることで、心の動きを死滅する状態を目指すのがヨガです。

一方で、アーユルヴェーダも同様に心と体は一体のものだという考えがあり、さらに身体 (Physical), 心 (Phycological), 魂 (Spiritual)の3つのレベルでバランスを整えることで、「健康」な状態を目指します。

アーユルヴェーダもヨーガも私たちがよりよく生きるための叡智として伝承されてきた科学(学問的知識)であり、私たちの健康のために、アーユルヴェーダは身体的側面からのアプローチでヨーガは精神的側面からのアプローチだとよく言われます。

しかし、アーユルヴェーダとヨーガの関係は平行関係ではなく、相互関係にあるのです。

アーユルヴェディックなヨーガとは?

1. パンチャコーシャ 〜5つの鞘〜

タイッテリーヤ・ウパニシャッドの中に、パンチャコーシャという身体についての考え方があります。
パンチャ=5、コーシャ=鞘、層 という意味で、私たちの身体は5つの層が折り重なって存在しているという考え方です。

Annnamaya kosha(食べ物の層) 

一番外側にある層で、食べたものによって構成される実際に目に見える肉体です。

Pranayama kosha (エネルギーの層)

外側から二番目にあり、活力の層とも言われます。食べ物によって作られる身体から次に形成される活力によって構成される層です。心と体をつなぐ役割があり、人間の生命活動を司ります。

Manonaya kosha (感情の層)

外側から三番目にある層で、刺激や心の動きに影響を受けます。

Vijunanamaya kosha(知識の層) 

外側から四番目にある層で、意思決定や判断を行い、感情をコントロールしているのは実はこの層です。

Anandamaya kosha( 至高、歓喜の層)

一番内側にある層で、人間が本来もつ心からの喜びで構成されます。この層が安定していれば、他の層もバランスが整えられます。

これらの5つの層は互いに影響を及ぼしあっているため、どれか一つのバランスが崩れると全てのバランスが崩れてしまいます。

ヨーガとアーユルヴェーダを組み合わせたアプローチ(IAYT =Integrated Ayurveda and Yoga Therapy)では、私たちを構成しているこの5つの層に意識を向け、働きかけることで、トータルバランスを整えていきます。


2. ヨーガを通じてドーシャを整える

現代のヨーガのルーツと言われているハタヨーガの教典「ハタヨーガプラディピカー」には、ヨーガの効能としてドーシャを整える記述があります。
ドーシャとは、私たちの生命活動を維持するための3つのエネルギーです。
私たちの体内にある全ての細胞、組織、器官には、ピッタ(火)、ヴァータ(風)、カパ(水)のエネルギーが存在し、この3つのエネルギーの相互作用によって私たちの生命活動が行われています。

ドーシャは、食生活、生活習慣、季節や時間など、様々な要因に影響を受けます。
ドーシャのバランスが崩れた状態が慢性化する、もしくはさらに悪化すると、不調や病気の引き起こします。

例えば、誰にでもあるこんな時、


・朝起きても体が重い。
・なんだか気分が乗らない。
・そういえば、最近便秘気味。
・なんとなく食欲がない。
・気づくと甘いものに手が伸びている。
・人とのコミュニケーションにちょっと疲れた。

アーユルヴェーダの知恵ではこれらの症状はすでに身体の中のバランス(ドーシャ)が崩れ始めているサインだと教えてくれます。

アーユルヴェディックなヨーガでは、季節や体調に合わせて、ヨーガの呼吸法やアーサナ(ポーズ)をうまく活用することで、ドーシャのバランスを整えます。

もっと知りたいドーシャのこと


ピッタ(火変換のエネルギー)

火の性質を主に持つエネルギーで、体の中では代謝や消化、知識を司ります。ピッタがバランスを崩すと、皮膚湿疹、胃炎、目の疾患などになりやすく、またイライラしたり怒りっぽくなったり、エゴが強くなったりします。

ヴァータ (風、運搬のエネルギー)

風と空間の性質を主に持つエネルギーで、体の中では循環器系、神経系、排泄を司ります。ヴァータがバランスを崩すと、関節炎、生理不順、精神疾患、便秘などになりやすく、また地に足がつかなかったり、不安症やうつなどを引き起こすと言われています。

カパ (水、安定のエネルギー)

水と土の性質を主に持つエネルギーで、体の中では基盤を作る働きをします。カパがバランスを崩すと、むくみや体重増加、糖尿病、肥満症になりやすく、またやる気が無くなったり、人付き合いが億劫になったりします。

TulaAyurvedaYogaでは、ヨーガのポーズや呼吸法などを通じてこれらのドーシャのバランスを整えていきます。
TulaAyurvedaYogaのクラスは少人数制です。
個人の体力や柔軟性に合わせてポーズを練習しますので、初心者の方でも心配なく始められます。

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